[5/30] 現代中国の高度成長とジェンダー 「農嫁女」問題と進行中の本源的蓄積

 

社研セミナー(一橋大学)


現代中国の高度成長とジェンダー

 「農嫁女」問題と進行中の本源的蓄積

 

李 亜姣



 

日時 2026年 5月 30日(土) 14:30~17:00

 

場所 一橋大学 くにたち西キャンパス本館 3階 36教室(参加申込不要)

         ZOOM あり (m.kashiwazaki [at] r.hit-u.ac.jp に申込み必要)

 

講師

李亜姣(リ アコウ / Li Yajiao) 宇都宮大学助教

 

セミナー概要

李亜姣『現代中国の高度成長とジェンダー 農嫁女問題の分析を中心に』東方書店、2022年

 本セミナーでは、上記書籍の第2章および第5章を中心にご講演いただく。

 第2章 近代中国女性の土地権の変遷

 講演では、主として清末民初にまで遡り、平均主義(土地等の均等分配)とフェミニズムを手がかりとして、近代中国における女性の土地権の変遷を歴史的にたどる。とりわけ、人民公社から農家生産請負制への転換、平均主義の終焉、中国フェミニズムにおける「差異ディスコース」への転換といった歴史的変化が、市場化と「農嫁女問題」の形成にいかなる背景を与えたのかが論じられる。 

 第5章 「農嫁女問題」とは 現代中国における進行中の本源的蓄積

 さらに、こうした歴史的背景を踏まえながら、「農嫁女問題」とはそもそも何を意味するのかについて検討する。中国の市場化は、農村における父系中心的な家族倫理の制度化を伴いながら進行し、女性から剝奪された土地が、高度経済成長を支える蓄積の原資へと転化していった。講師は、この過程を「現代中国における進行中の本源的蓄積」として位置づけている。

 

[書籍概要]

 1920年代から1950年代に中国共産党によって土地法が制定され、中国の農村女性は土地所有権を獲得した。しかし、その後の中国の高度成長の過程で、農村の女性たちは土地の権利を次第に喪失していき、権利の侵害現象は「農嫁女(のうかじょ)問題」と名付けられるようになった。

 中国農村女性の農地をめぐる権利の侵害「農嫁女問題」はなぜ高度成長期に発生したのか。ジェンダー秩序の再編は資本蓄積の中でどんな役割を果たしたのか。本書は「農嫁女問題」の発生原因を歴史、政治経済の2つの側面から分析するとともに、農嫁女の抵抗運動についても実地調査をもとに紹介する。 

 

問合先 柏崎正憲 m.kashiwazaki [at] r.hit-u.ac.jp

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